節分はいつ? 七夕は?

先日、英語の日付の言い方を勉強しました。

 

数字はすでに習っているので、1st、2nd、3rd、5thなど覚えるのに少し時間がかかるものがあるものの、どの子もすぐに言えるようになります。
そして、月と合わせて自分の誕生日を言ったり、家族の誕生日を尋ねる対話をしたりします。

When’s your birthday? — It’s December first.
When’s your mother’s birthday? — It’s December second.

 

それから、祝日や年中行事などの日付について対話するのですが、日付を知らない子がびっくりするほど多いです。
子どもたちの関心が低い憲法記念日とか建国記念日といった祝日が何月何日なのか言えないのは、残念ではあるけれども、仕方ないと思います。
でも、子どもの日や七夕、節分、ひな祭りなど、子どもには楽しい行事でさえ、いつなのかを知らない子どもが多いのです。
なぜなんだろうと考えてしまいます。

 

子どもたちの年齢を考えれば、例えば節分の豆まきなど、生まれてから数回経験したに過ぎないので、日付まで覚えていないのもわかる気はします。
けれども、もしかしたら体験する機会も少なくなっているのかもしれません。
幼稚園や保育園では、そうした行事を熱心にしてくれますが、小学校ではほとんどないでしょう。では、家庭でするかと言えば、社会全体が忙しくなっている現代では、休日でもなければ悠長に豆をまく時間など取れないのではないでしょうか。七夕も然り。

お父さんお母さんは仕事や家事に追われ、子どもたちは習い事。揃って夕食を食べるのも難しい家庭が多いと聞きます。

 

日本の伝統文化が薄れていく中、子どもたちが知っているのは「11月11日はポッキーの日」。認知度100%です。

そして、クリスマスもハロウィンも認知度は高いです。

 

多くの英語教室と同様に、e-cubeでもクリスマスやハロウィンに関するレッスンやイベントをしています。英語という言語だけでなく、外国文化にも触れようと趣旨です。

それらがどういう日で、どんなことをするのかを紹介し、関連した英単語や表現を習います。子どもたちは、流暢に”Trick or Treat!” “Happy Halloween!”と言ってお菓子をもらい、外国文化の真似ごとを楽しみます。

 

でも、それでいいのか最近疑問に感じています。

外国の文化や伝統、習慣を知ることは、多様性を認め、尊重する心を育むことにつながります。だから、大事なことです。けれど、まずは自分の国のことを深く知ることが必要だと思うのです。

文化や伝統、習慣は、国の長い歴史や風土のなかで少しずつ形作られるものなので、そうした背景を持たないものが完全に理解するのは難しいです。英語で”Happy Halloween!”と言ったところで、結局表面的な真似ごとでしかありません。

 

だったら、日本に暮らす私たちは、日本の文化をきちんと学び、理解し、それを外国の人たちに紹介できるようになっていかなければならないのではないかと考えています。

英語教室でクリスマスやハロウィンのイベントをするにしても、日本でのクリスマス、ハロウィンは外国のそれとどう違っているのかなどを理解するものにしたり、七夕や節分を英語で紹介できるようになるイベントを企画したりする必要があるのかもしれません。

 

子どもたちが外国の文化に触れると同時に、自分の国である日本についても深く知るために、英語教室だからこそできることを考えたいです。